特別天然記念物「ハンザケ(オオサンショウウオ)」について学ぶ
こんにちは!島根のニッシーです!
私用でしばらく地元に帰省する関係で、島根での冒険をアップします。
前回の記事では、ウナギ釣りをしていて「ハンザケ(オオサンショウウオ)」を釣り上げてしまった話を紹介しました。
今回は、「ハンザケ(オオサンショウウオ)」という生き物について詳しく紹介したいと思います。
- 「サンショウウオ」ってどんな生き物⁇
- 「オオサンショウウオ」の保護施設を訪ねる
- 島根県は、「ハンザケ(オオサンショウウオ)」の楽園
- 「ハンザケ」の呼称の由来
- 展示されている「ハンザケ」を観察する
- 「ツチノコ」の正体は、「ハンザケ」説
- キモ可愛い?「オオサンショウウオこんにゃく」の紹介
- 「ハンザケ」の楽園よ、永遠に
- ★ブログ移設のお知らせ
「サンショウウオ」ってどんな生き物⁇
「サンショウウオ」は、国内におよそ40種類が生息している「両生類」の仲間です。
両生類は、「肺呼吸」と「皮膚呼吸」が出来ます。
オオサンショウウオ以外の「サンショウウオの種類」は、全長15センチに満たない小型サイズです。
一生を水中で過ごすのは「オオサンショウウオのみ」です。
サンショウウオの仲間は、カエルのように「卵から大人になるまでを水中生活」、成熟すると上陸して「水辺の岩場、湿った落葉の下で陸上生活」をします。
一部地域では、サンショウウオを「食用とする文化」があります。
僕は、栃木県の湯西川温泉で「サンショウウオの天ぷら」を食べました。
食感や味は「シシャモの天ぷら」に似ていて、まずまずの美味しさでしたよ!
「オオサンショウウオ」の保護施設を訪ねる
「ハンザケ(オオサンショウウオ)」について詳しく学ぶため、少し遠出をして県内にある保護施設に向かいました。
施設周辺の地域は、「ハンザケ(オオサンショウウオ)の一大生息地」として知られています。
ここでは、飼育されている「ハンザケ(オオサンショウウオ)」を見学出来るほか、詳しい生態について解説展示がされています。
入場料は、「大人310円・小人160円」です(2020年8月現在)。
島根県は、「ハンザケ(オオサンショウウオ)」の楽園
まず施設の方に、「僕がハンザケを釣った場所」について伺ってみました。
今回ハンザケが釣れた場所は、「ハンザケの生息地」として有名な地域から離れた位置にあり、これまで生息しているという話を聞いたことがなかったからです。
「あの川のこの辺りでハンザケが釣れたんですが...。」
「ああ。数は少ないですが、生息してますよ!」
どうやら、今まで見たことがなかっただけで確かにハンザケは生息していたようです。
展示パネルを見ると、島根県は「ハンザケの楽園」だということが分かります。
ちなみに島根県では、2019年に「4種類のサンショウウオ」が新種登録されました。
「ハンザケ」の呼称の由来
ところで、方言名の「ハンザケ」の由来は、「口が大きく、半分に裂けて見えること」からです。
展示されている個体の顔を見ると、こんな感じ。
川底でじっと待ち構え、獲物が近づくと「巨大な口」を大きく開いて水ごと吸い込みます。
万が一噛み付かれると、なかなか離してくれず「大ケガ」をするので注意しましょう。
展示されている「ハンザケ」を観察する
ハンザケ自然館では、「ハンザケの飼育展示」もされています。
こちらは、卵から生まれたばかりの「赤ちゃん」。
「幼生」はエラを持っていますが、成長の過程で消失します。
ここから長い長い時間をかけて、大きくなっていきます。
こちらは、「卵から孵化して8ヶ月」たったハンザケ。
「イモリぐらいの大きさ」に成長していますが、まだエラはついたままです。
孵化してから、1年経過したハンザケ。
エラがほとんど目立たなくなり、だいぶ「ハンザケ」らしい見た目になってきました。
こちらは、6才になったハンザケ。
6年間をかけて、30センチにまで成長しています。
ここまで成長すると、外観は「大人のハンザケ」と変わりません。
続いて、長い年月を経て立派になった「大人のハンザケ」です。
ハンザケの寿命は、約100年近いとされています。
「ハンザケ自然館」では、年齢30歳のハンザケが3匹見学出来ます。
こちらは全長1メートルを超える、雄のハンザケ。
写真で伝わらないのが残念ですが、「怪獣」のようなデカさです!
「大きさのイメージ」としては、こんな感じ。
「メーターオーバーのGT(ロウニンアジ)」と比べても、見劣りしないサイズ感です(笑)
「ハンザケ」は夜行性なので、日中は水槽内の障害物に隠れている場合もあるそうです。
何十年も生きたハンザケは、まるで「妖怪」のような風貌。
僕が釣り上げた個体達は、おそらく「20年〜30年生きたハンザケ」だろうとのことでした。
「ツチノコ」の正体は、「ハンザケ」説
「ツチノコの正体は、ハンザケだと思います。」
施設の方から、興味深い「仮説」を伺いました。
「ツチノコ」とは、日本各地で目撃情報がある「UMA(未確認生物)」。
「トカゲのような顔つき」で、「胴体が太いヘビのような見た目」の生物とされています。
施設の方曰く、
「ハンザケは水が濁ると、嫌がって陸地に上がって来ます。陸を歩いているハンザケが、正体不明の生き物であるツチノコに見間違えられたのかもしれません。」
とのこと。
改めて、「ハンザケ」を見てみましょう。
確かにそう言われてみれば、ハンザケが「ツチノコ」のような見た目に思えてきました。
「陸上を歩いている1メートル近いハンザケ」を知らない人が見たら、どんな反応をするでしょうか。
間違いなく、「正体不明の怪物」として大騒ぎになるはずです。
真相は闇の中ですが、「ツチノコの目撃情報」の中にハンザケが混じっていてもおかしくないと思います。
キモ可愛い?「オオサンショウウオこんにゃく」の紹介
僕の地元の隣県、広島県の湯来地域には「オオサンショウウオのこんにゃく」が販売されています。
湯来地域の名産品である「コンニャク」と地域の川に生息する「オオサンショウウオ」から発想を得て、地元の高校生による「地域活性化プロジェクト」のアイデアから誕生した商品です。
その独特の見た目からSNSやテレビ番組で話題になり、通販では5か月待ち(2020年現在)の大ヒット商品となりました。
湯来地域では、数量限定ながらも販売されているので直接出向いて購入して来ました。
「大サイズ」は売り切れだったため、「小サイズ」を5個購入。
開発にあたり、生徒さん達は本物のオオサンショウウオをじっくり観察。
「前足は4本指、後ろ足は5本指」という特徴まで忠実に再現した、かなりリアルな見た目になっています。
目の代わりに「白ゴマ」を乗せてみると、さらに可愛くなりました(笑)
ちなみに、オオサンショウウオの模様を再現しているブツブツは、「シシャモの卵」。
噛むとプチプチの触感が楽しめる「子持ちこんにゃく」です。
愛着が沸いてしまって食べづらかったですが、最後はおでんと一緒に美味しく頂きました。
「ハンザケ」の楽園よ、永遠に
後日のこと。
「鮎釣り」で訪れた川を覗くと、川底を歩くハンザケと出会うことが出来ました。
前回ハンザケを釣り上げた川の、小さな支流での出会いでした。
環境の激変によって、全国的にハンザケは数を減らしています。
関西圏では、外来種の「チュウゴクオオサンショウウオ」との交雑が進んでいると聞きました。
僕たちの地域でも過去に、心ない一部外国人による「ハンザケの密猟」が横行し、取締りが厳格化されました。
ハンザケが、本当に「幻の生き物」になってしまわないように、いつまでも見守っていきたいですね。
もう針には掛かってこないでね(笑)
それでは、また!
★ブログ移設のお知らせ
このブログを読んでいただいている読者の皆様へ、大事なお知らせがあります。
この度、本ブログの記事を別サイト「http://shimamayaa.com/」に完全移設することになりました。
読者の皆様がより読みやすいブログになるように、新しくデザイン構成や記事を再編集しています。
今後はリニューアルした新サイト「沖縄冒険日誌しままや~」に新しい記事をアップしていきます。
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